世界で最も富裕層が多い国は、どこなのでしょうか。
まあ、一番はアメリカだろうと考えられますが、事実はどうなのでしょうか。
まず、ボストン・コンサルティング・グループが発表した最新リポートによると、富裕世帯数でトップ3を占めるのはアメリカ、中国、そして日本なんですって。
「スイスの金融大手クレディ・スイスが2014年に発表した世界の富裕層数ランキング」でも、
現在、世界で最も富裕層(100万ドル以上の投資可能資産を所有する世帯)の多い国は、アメリカです。そして、2位が中国だそうです。
アメリカと中国の差は、どれくらいあるのか、ということが気になって調べてみたんです。
「2014年版グローバルウェルス・レポート」による、富裕層世帯(家計資産100万ドル以上)ランキングでは、アメリカが、713万5千世帯、中国が、247万8千世帯、そして、日本が、124万世帯だそうです。
同じレポートで、超富裕層世帯(家計資産1億ドル以上)は、一位はアメリカの475万4千世帯、イギリスが2位で、104万4千世帯、次いで中国が、98万3千世帯です。
日本は?15位以内にも入っていないという結果でした。
このほか、シカゴの調査会社、スペクトレム・グループというところも、”2014年版:富裕層マーケット・インサイト”というレポートを発表しているんですが、その数字は、先ほどのレポートとだいぶ違います。
住居を除く純資産が100万ドル以上のミリオネア世帯数は、1010万世帯に上りました。
住居を除く純資産と、投資可能資産という、くくり方の違いなんでしょうか。
やはり、富裕層、超富裕層の定義は調査機関により異なるということです。だから数字が、変わってくるんですね。
例えば、ワールド・ウェルス・レポートでは、富裕層を純資産100万ドル以上の人をミリオネアに入れていますが、グローバル・ウェルス・レポートでは、純金融資産100万ドル以上の人としています。
わかりにくいので、もう少し説明すると、純資産とは総資産からローンなどの負債を除いた金額で、純金融資産は純資産から不動産など固定資産を除いた金額で投資可能資産などとも呼ばれます。
さらに、日本の国内で引き合いに出されることの多い野村総合研究所の調査では、純金融資産1億円以上を持つ世帯を富裕層、5億円以上持つ世帯を超富裕層と定義しています。
数字に弱い私には、よくわからないのですが、中国がこのまま、各調査機関が予想しているように、5年で2倍というペースで富裕層が増えていくならば、徐々にアメリカとの差を縮めていくと考えられます。
そうなれば、中国は、10年後には、アメリカを追い越し、世界一になるのでは?と考えられないこともありませんね。